個別最適な学び、芦屋エデュケーションデイ、教育委員会が取るべき予算、プールの活用、朝ごはんを食べられない子どもについて。
予算特別委員会(第3分科会)令和8年3月5日(木)
○分科員(さとうまちこ)最初に、個別最適な学びと協働的な学びの推進についてです。
長田中学校と東町小学校の公開授業を拝見いたしましたが、いずれも子供たちが本当に生き生きと楽しそうに学習している姿が見られまして、非常に魅力ある授業が展開されていると感じて、本当によかったと思います。これで、このままでいくと、他都市に見学する視察しに行く、そういう必要はなくて、全市でしっかり展開していけるというふうに感じました。これを全市でしっかりと実施すべきであると考えますが、現在の進捗状況をお伺いいたします。
○福本教育長 長田中学と東町小学校については、委員が御指摘のとおり、神戸市の中でも見本となるような形で今進んでおります。現在、神戸市としましては、全体的にですけれども、1学期に指導主事が全教員の授業を参観して、2学期以降も課題のある学校への再訪問や研修を行うなどして、まず授業改善に取り組んでいるところでございます。一足飛びにあのような形になるというのはなかなか難しいとは思うんですけれども、長田中学や東町小学校などは、そういう中で研究指定を受けて、先進的に今取り組んでおります。
この2校以外にも6校ほど指定させていただいておりまして、今年、年間30回ぐらい公開をし、約1,000人以上の先生が公開授業に参加しております。このような形で徐々に広めていきたいと思っております。これはもう完全に、今、我々が取り組む中の本丸だと考えておりますし、いじめの問題や不登校の問題や、そういうふうなものにもつながっていく極めて大切なものだと思っておりますので、できるだけ早く全市的な取組になるよう、全力を挙げて進めたいと思います。
○分科員(さとうまちこ) ありがとうございます。もう再質疑の必要がないようなお答えをいただいたんですけれども、今回、本当にいろんな視察へ行って、先生方とお話ししながら非常に思ったのが、教育委員会もしっかり熱を持って頑張っていただいている。現場の教員の方々も、もちろんそのモデル校といいますか、そちらの先生方は非常に熱を持ってやっていただいているというのは非常に感じたんですけれども、やはり視察の中で、いろんな学校の先生とお話しする機会がありましたのでお聞きしましたら、ちょっとここまではできないけれどというような御意見が出たんですね。だけど、長田中学の先生方も簡単にあそこに行き着いたわけではなくて、やはり非常に努力して、もちろんいろんな資料を作りながら、切磋琢磨してやっていったと思うんです。
全市の学校の先生というのは、もう全員がインフルエンサーでなければいけないというふうに思うんですね。あれを見たら、できないというのは簡単なんですけれども、その弊害、しわ寄せは全部生徒に行ってしまいます。長田中学校やいろいろ見せていただいて、こちらの学校では非常に先生が生き生きと取り組んでおって、それを見た生徒にも非常にいい影響がある一方、他校でそこまではできないとかいう話では、やはりここは教育格差が生まれてしまいます。
その中で、今までいろいろと何が弊害になるかというお話もさせていただいたんですけれども、マッキンゼーが資料を出しておりまして、これも最初にお伝えているかと思います。この中で指摘されていることが、マッキンゼー、ちなみに、課題を、難題を改善していくプロの集団なんですけれども、やはり教員のマインドセットが非常に大事だということを言っています。その中で、主体的・対話的で深い学び、非常に大事なことなんですけれども、この中では、勤続21年以上のベテラン教員の中では、そういった学びを特に意識せず、実践もしていないと回答した割合は、勤続20年以下の層と比べて約2.5倍ともなっていました。そこについて、ヒアリングからはベテラン教員は従来の指導方法に自信があり、新たな指導手法に抵抗があることが多いと指摘されている。でも、学校全体で主体的・対話的で深い学びを推進するには、ベテラン教員がより積極的に、主体的で対話的な深い学びの実践を推進していただけるようにしなければいけないというふうに、やっぱりキーマンはそこにあるのかなというふうに思っています。そこで、様々な学校が主体的な学びのために様々な手段を講じているわけなんですけれども、その中でも、ScTNという用紙があるんですね。こちらに関しては、どれほどの進捗があるかというようなことを数字として表すことができますので、言葉だけにとどまらず、こういったものも使いながら、実践的にやっぱりKPIの視点でも進めていただけたらというふうに思います。やはりそういう御自分の、御自身のやり方をあまり変えないというような先生方も、今まで不登校ですとか、全部満点が取れたのかということは、決してそういうことではなく、今またパンデミックが起こったら、どういうふう対応できるかというアンケートの中で、日本は自力で学校の勉強をこなすとか、自分で学校の勉強の予定を立てるとか、自分の学習の進み具合を評価するという力が非常に弱いというふうに出ています。
今、個別最適な学びも、自由進度とか、自分で計画して実践していくというふうにつなげていただけると、ここに関してはやっぱり全国並みになっていくのではないかと思いますので、より一層の推進のほうをよろしくお願いいたします。
文科省もいろいろ言っているわけですし、教育委員会、あと、そういった御指摘はあるんですけれども、私、でも思うんですが、結局、例えば今有名な塾の講師とかされていた林さんという方がいらっしゃるんですけれども、いろんな授業を数え切れないほどした中で、一番生徒に響いた授業というのが、時間がなかったのか、何の用意もしないで、授業中もああでもないこうでもないということで、試行錯誤しながら進んだ授業があったそうなんです。それが一番生徒にしたらよかったと。すごいいい授業やったというふうに響いているらしいんですね。だから、今までのことがいいというプライドというのは一旦置いて、棚卸ししていただいて、やっぱり新たな授業にしっかりとそのことを思いつつ取り組んでいただきたい。生徒たちと一緒に考えていっていただけたらいいんじゃないかなというふうに思っています。
そして、その中で、授業づくりを進めていくには、教材研究や材料費など、これまで以上に費用が必要となり、現在の予算の範囲では限界があるとお聞きしています。魅力ある授業を展開するためにも必要な予算を確保すべきではないでしょうか。
○田中教育委員会事務局部長 子供たちが主体的に学びに向かう、この目指す授業づくりを進めていく上で、委員御指摘のように、教材研究の充実、多様な教材の活用というのは大切であると認識しております。現在は運営費の中で、学校ごとに予算を工夫しながら、中には拡大プリンターなどの機材を導入している学校もございます。新たな学びに有益な教材等の導入は費用を要する場合もございますが、ICT化が進んだことにより、捻出される費用も有効に使うなどの工夫も必要になるものと思っております。ですが、引き続き運営費の予算の確保に努め、様々な予算上の工夫も行いながら、授業づくりを支援していきたいと思っております。
○分科員(さとうまちこ) 現状ではやっぱり足りないんじゃないかなというふうに見ています。いろんな先生とお話しした中で、どうしても資料代とか、あと研修等の予算が足りなくなっているのが1つの原因ともなっているというふうに聞きます。
また、今まで御提案させていただきました国際バカロレア認定校、これ公立で、ぜひやっぱり国際都市神戸であり、港から発展した都市でもありますから、ここはやはり進めていただきたいですし、その準備の予算、またインクルーシブな学びのコミュニティーとして、学び舎、夢の森とか、いろいろあるんですけども、今、不登校、微減とはいいますが、全国に比べて、やっぱりいじめとか不登校、依然として多い数は出ておりますので、この辺りも子供たちに対して個別最適な環境を用意できるようにお願いいたします。
次に、Ashiya Education Dayのような取組についてお伺いいたします。自分の思いや考えを言葉で表現したり、自分の興味・関心のある分野を研究し発表する力は、多様化している社会を生き抜く中で不可欠な能力だと考えております。
1月に芦屋市で開催されたAshiya Education Dayは、そのような発表の機会を教育委員会が開催しており、当日の子供たちの発表は非常に発想が豊かなものばかりで、会場の雰囲気が非常に明るかった。堅いものではないんですね。明るくて、すばらしいイベントだなというふうに感じました。探求的な学びを進めている本市においても、授業で学んだ成果をもう一段引き上げ、実りのあるものにするために、子供たちの向上心をかき立てるような仕組みを検討してはいかがでしょうか。
○田尾教育次長 今、御指摘いただきましたように、探求的な学び、探求学習をして、それで終わり、あるいは学校の中で閉じてしまうというのは非常にもったいなというふうに思っておりまして、その成果を発表いたしまして、他校の子供たちなども含め、お互いに学び合う機会ということが、より向上心をかき立てる取組になるというふう私どもも認識をしております。本市におきましても、中学生が1つのテーマについて、自らの思いや考えを英語でプレゼンテーションをするといった神戸イングリッシュ・フェスティバルというのを毎年開催をしております。他校のALTや他校の生徒たちと、プレゼンをするだけではなくて、その交流を通して自己表現ですとか、他者との協働、国際理解を深めるといった取組をしておりまして、これからの必要な資質・能力を育むいい機会になっているのではないかと思っております。ほかにもグループ内で取り組んだ探求の成果をポスターセッションなどで、学年、学校単位で発表する機会を学校の中でも設けておりますが、先ほど申し上げましたとおり、学校の中で閉じるだけではもったいないというふうに当然思っております。
また、日本の宇宙開発を担っております筑波のJAXAに毎年中学生を派遣いたしまして、そこで最先端の学びをしてきて、学校の中でまたそれを共有するというような取組もしているところでございます。本市としても、子供たちの主体性とか探求心がより一層高まるような取組というのは、今後も拡大をしていきたいと思っておりますし、そういったことをやっていても、外に発信しなければ御理解いただけないということもございますので、発信にも今後力を入れていきたいというふうに思います。
○分科員(さとうまちこ) このAshiya Education Day、一日続くものなんです。朝は英語での発表があって、本当にみんな努力して、ジェスチャーの点数も入っているので、それも入れながら、すごいなと。私もちょっと理解できない文章もあったりで、見ていて楽しいですし、やっぱりやる気が出てくるかなというふうに終わって、午前中終えました。午後になって、小学校、中学生の子供たちの発表となって,どんなものかと思ったら、もう午前のすばらしいスピーチが忘れられてしまうような内容で、微生物についてとか、一つまみってどれぐらいとか、子供ならではの発想で、疑問点を追求していくんですね。「給食をみんなが完食するため」については、教育長が、今度ぜひ校長会で発表してくれということで、非常に良い、また専門的な発表もあったんですけれども、大人の質疑にも堂々と応答していて、やはりそのような場を設けるというのは、非常に子供たちにとっていい経験にもなりますし、今後やはり社会に出てプレゼン能力ってどこでも本当に必要なんですけれども、そういったものが必然と養えていける。もうめちゃくちゃいい機会やなと思いましたので、ぜひ神戸市でも同様の取組をしていただきたいというふうに思います。子供たち本当に見事でした。
そして、学校プールの活用です。
今回の予算には民間プールの活用のほか、学校のプール劣化度調査を提案しております。民間プールの活用は全国の自治体でも進められている傾向にありますが、本市の全ての学校が民間に移管できるとは考えにくいと思います。劣化に伴う維持費の増額が見込める中、劣化調査の結果次第では、今後を見据えた新設整備や改修を検討する時期に来ております。他都市では、学校のプールとして活用しながら、民間、地域の方も利用できるプールを整備し、管理も事業者が行っているというケースがあります。教員の負担軽減や維持管理の低減の観点から、本市においても、今後の学校のプールの在り方について方針を検討し、その1つの手法として、市民利用に供するプールを設置してはいかがでしょうか。
○有原教育委員会事務局部長 学校プールの活用の中で、市民利用に供するプールを設置してはということで御指摘いただきました。御紹介いただきました他都市の事例というのが、横浜市の子安小学校の事例かなというふうに思います。私どものほうでも調べさせていただきました。もともと近隣にあった市民プールを、老朽化して廃止をするタイミングで学校の新設がありましたので、その当該小学校のほうに市民プールの機能のほうも集約し、学校が利用しない日に有料で市民の方に利用を供しているというような状況かというふうに思います。そうした経緯を持った施設であるということで認識をしております。この事例について、本市でも参考になるかなというふうに思っておりますのは、学校プールの有効活用が図れているという点と、学校のやっぱり負担軽減を図れているというところかというふうに思います。学校プールについては、施設の管理面でも日々の点検とか、水質の管理とか、あるいは水泳授業のときにはプールの監視を行ったりということで、教員の負担が大きいところがありますけれども、民間事業に担っていただくということで、一定負担軽減の効果はあろうかということで考えています。
本市で同じようなことができるかということに考えますと、このケースと違うところは、あらかじめ新設のときに市民プールの利用を織り込んで設計をしておったというところがございますので、本市の既設のプールの場合には、市民利用の動線確保とか、そのための施設整備とかいうことが必要になってまいろうかというふうに思います。
今回の御指摘いただきましたことは、スポーツ担当部局のほうとも情報共有させていただきまして、今後、幅広に研究させていただきたいというふうに思っております。私どもの水泳授業につきましては、プール施設の老朽化ということも1つ大きな問題になっておりますので、今年度・来年度とプール施設の劣化度調査を行いまして、今後、更新・改修に係る費用を精査した上で、コスト比較によって、民間プール活用の必要性、妥当性ということを検証し、しっかりと研究していきたいというふうに思っております。他都市の状況なども参考にさせていただきながら、今後、どのようなことができるのか、しっかりと考えていきたいというふうに思ってございます。
○分科員(さとうまちこ) ありがとうございます。利益を得るのは難しいかなというふうに思うんですけども、周辺にプールがない地域にとっては、活用できるのではないかなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、交通ルールの周知についてです。自転車に乗っている子供を町中で目にしますが、一部の子供は交通ルールを守らずに危険な運転をしております。令和8年4月から自転車の交通違反に青切符が導入されますが、子供たちへの周知は十分できているのでしょうか。
今回の青切符の対象は16歳以上でありますが、義務教育の間に予備知識として学ばせる必要があると考えており、警察や地域に任せるだけではなく、教育委員会としても取組が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○西川教育委員会事務局部長 自転車のルール改正を踏まえまして、教育委員会では、制度の開始時期でありますとか、反則行為の具体的な例などの概要につきまして、7年12月にすぐーるを通じて保護者に情報発信するとともに、各校に冬休み前の交通安全指導及び保護者への啓発を兼ねた通知を行いまして、高等学校だけではなく、小・中学校でも児童・生徒、保護者の理解促進に努めているところでございます。
また、これまでも警察と連携しまして、各学校では交通安全教室を実施して、ヘルメットの着用でありますとか、交通ルールの遵守、マナー啓発に取り組んでございます。来年度には警察が自転車の安全利用とマナー啓発を目的としまして実施しております動画学習でありますとか、オンラインテストなどのプログラムである兵庫県警察自転車セーフティープロジェクト―― 略してチャリプロと呼ぶものがございまして、そのチャリプロで市内の小・中学校の児童・生徒が学習用タブレットで利用できるよう、警察と調整しているところでございます。特にKOBE◆KATSUが来年度開始されますことから、特に中学校において自転車の交通ルールやマナーを学ぶ機会は大変重要でございまして、積極的に授業や交通安全教室で自転車の安全利用を取り上げるなど、取組を強化してまいりたいと考えております。
さとう: ありがとうございます。地域でも、子供たちの危ない運転というのは苦情をいただくこともありますし、子供たち自身が全く分かっていない、歩行の延長のようなふうに思っているんですけれども、そもそも16歳以下でも危険運転は駄目ですし、知識というものはやはり義務教育の間に教えていただきたい。
以前、朝御飯を食べてこられない子供について、学校でパンを提供できないかなど質疑してまいりました。最近では、備蓄として使用できる長期保存できるパンなどがあり、それらを活用できないかと思います。朝食を食べてこられない理由の1つに、啓発では間に合わない、ネグレクトの可能性もあり、そのような状況が続く子供たちを早期発見し、福祉につなげることにも役立つことから、御検討いただきたいと思いますが、これは回答を求めていいでしょうか。
簡単に試算してみました。そういった1か月ぐらいもつパンがあるんですね、今、市販で普通に。そういったパン、分からないですけど、1個を10人ぐらいいるとして、全部で何千万程度の予算になるんですね。私、これについては、やはり朝食べてこれない子供たちが空腹だということは分かっていながら、パン1つ食べさせてあげられないのは、やっぱり子供たちを守るべき大人として、ちょっと情けないんじゃないかなというふうに思います。あと1つは、要望といいますか、起立性調節障害について、私も23年に質疑しております。また繰り返されるということは、年々卒業してしまうから薄まるとかということではなくて、やはり周知徹底、保護者の方、子供にも徹底していただき、入学式などに言っていただいたらいいんじゃないかなと思います。

