社会で必須となる授業内容の充実(性教育)
令和2年決算特別委員会第3分科会〔元年度決算〕(教育委員会)
について.
子供たちの中には,中学校から社会に出る子もいれば,高校を途中でやめてしまう子もいます。そのためにも社会に出れば必須となる,生活力が確実に身に付くような授業内容の充実を検討していくべきだと思っております。特に以前,委員会でも要望いたしましたが,性教育については保健の教科書には一通りの知識程度の内容しかなく,現在の情報化社会にそぐわない遅れを感じております。実際にモーニングピルなどについても,大人でさえ知識を持っていないことであり,問題視をされております。
神戸の中絶手術の数も10代で多いと聞いております。性教育については,全く不十分ではなかったかと思っております。しかも実際,今回のコロナ禍により増えております。神戸市北区にあります,望まない妊娠や様々な事情で子供を育てられない女性の相談窓口「小さないのちのドア」には,全国一斉休校が始まった2月末以降,妊娠したかもという相談が相次ぐようになり,それまでの新規相談は,それでも月20から30件ですが,3月は46件,4月は89件,5月は120件と大幅に増加しております。しかも10代からの相談が8割を占め,最近では妊娠検査薬で陽性反応が出たというケースが増えております。このことについて教育長はどう思われるでしょうか。
竹森教育委員会事務局学校支援部長 御指摘のとおり,この性教育の充実は非常に重要な観点かと思ってございます。神戸市でも教育委員会発行の,性に関する指導手引書なんかを活用しまして,これまでも計画的・系統的な指導を行ってきてございます。ただ,議員御紹介の最近の情勢といったこともございますので,こういったことも踏まえながら,今後,充実について考えていく必要があると思ってございます。
さとう これ理由は本当,いろいろあるんですけども,皆さん,想像どおりの結果になったと思います。これは今までの性教育が成果を出していなかったという現れとなっております。そこで,秋田県は1990年に10代の中絶率が平均より高かったことから,性教育に力を入れ始め,劇的に中絶率が下がりました。東京都では,医師会と連携しながら性教育を見直し充実させております。今,その性教育が充実してないということに対しても,このグラフにありますように,あなたがセックスという言葉の意味を知ったのはいつですかということで,もうほとんど義務教育の時代,もうほぼです。それはどこで知りましたというところで,学校というのは本当に数%,あとは友人,先輩など,あと新聞・雑誌,これでは先に間違った知識を植えつけることになってしまいます。海外では,低年齢児用に分かりやすい動画も使っておりまして,こういった秋田県や東京都などの成功事例もありますので,そちらを踏まえながらも,内容を充実させていっていただきたいと思います。見解としては,先ほど検討していきますということで,よろしくお願いいたします。
私が医師会とかっていいますのは,やっぱり先生だけではなく専門職にこだわるというのは,やはり現場の危機感を持った方の話だと,ただ知識を知ってるだけだけど,それを伝えるということでは,生徒への伝わり方が変わってくると思います。しかも,結果がこれですから,内容の伝え方にむらもあったことは否めないです。でも,先生がそうやって恥ずかしいとか,ちょっとこれはもう消化試合のような感じでいうような授業でしたら,これまた研修となると,また現場の教員の方々にも負担をかけることになってしまいますので,その辺りの検討をしていただきたいと思います。もう専門のお医者様に教えていただく,そういうふうに順番で医師会のほうから先生を派遣していただいているというふうに秋田にも聞きました。これは高校生では遅いことも申し伝えておきます。