総括質疑(2)バカロレア教育校について(文末はKOBE◆KATSU要望)

○委員(さとうまちこ)個別最適な学びの推進についてです。

  個別最適な学びの推進は、学力向上のみならず、自ら学ぶ力を育む観点からも非常に重要であると考えます。教育に力を入れることは、ファミリー世帯から選ばれる都市としての魅力向上に資するものであり、ひいては先ほど指摘しましたスポンジ化対策にも寄与する可能性も大きく秘めているとも考えております。

  本市は、これまでもICT活用や指導体制の充実などを実施し、各校への取組の底上げを図ってまいりましたが、毎年度の事務事業見直しにより生み出した財源を、将来世代への投資である教育分野に特に重点的に振り分けていただきたいというふうに考えております。

  例えば、国際都市・神戸として、グローバル社会で活躍できる人材育成は非常に重要な課題であると思っております。探求型学習や思考力育成に強みを持つ国際バカロレア教育は、中学から高校まで一貫して実施することで効果が高まるとされておりますが、本市において中高一貫校の設置や、バカロレア教育導入を検討する考えはあるのでしょうか、御見解をお伺いいたします。

○福本教育長 個別最適な学びの推進でございますが、委員御指摘の個別最適な学びの推進をはじめとした教育の充実は、特に子育て世帯の視点から、都市そのものの魅力につながるといった意義もあり、本市では、子供たちの主体的な学びを重視した探求活動や国際都市であることを生かした、特色的な学びの充実に今努めているところでございます。中でも英語教育については、児童・生徒が英語で話す楽しさを実感できる授業を実施し、授業で使ったコミュニケーション能力を発揮する機会を拡充するなどして、主体的な対話能力の育成に取り組んでいきたいと考えております。

  国際バカロレア教育についてではございますが、グローバル化に対応できるスキルを身につけた人材育成を目的としており、現在、政令指定都市の中で中高一貫教育において2校導入されていることは聞いております。一方、プログラムの実施には、外国語で授業できる資格を取得した指導者の確保や教員加配に伴う人件費や年会費の負担、バカロレア教育に基づいたカリキュラム編成等の課題もあると聞いております。

  今後の市立高校でございますが、御承知のように少子化の進展や国の授業料無償化等で、県立高校の再編の動きがあるなど、大きな変革期を迎えております。加えて、つい先日ですが、国の方針として、理系人材の確保などの方針も示されたところであり、たまたま本日、今現在、兵庫県の公立高校の入試が行われておりますが、これも先日発表されましたが、兵庫県の県立高校、公立高校全体の6割が、今、1倍を切っているという状態で、このような大きな変化を踏まえて、昨年、これからの市立高校の在り方に関する有識者会議において御意見をまとめていただきました。教育委員会としましては、そのまとめを踏まえて、激変する環境の中で、今後、市立高校が果たすべき役割は何か、生徒や保護者のニーズは何かを考えながら、特色化や魅力化に努めていきたいと、そのように考えます。

○委員(さとうまちこ) やはり、私たちが子供たちに多くの選択肢を置いて用意するということが、一番重要かなというふうに思います。子供たちは学校をつくれませんから。その上で、今、多様化と言われておりまして、様々な可能性があり、様々な選択肢が非常に重要であります。その中で、宝塚市では、先にバカロレア教育への取組が始まりました。この理由をお聞きしましたら、ある地域ですけれども、もう人口が減少して、少子化に歯止めがかからないということで、地域の方からバカロレア教育を導入できないかという御相談があって、市長が動くということになったようです。これに関しても、本当に地域の方が教育に御関心がおありで、私もこれ、先ほどのスポンジ化ということが出てきましたが、非常に大きな施策というか、取組だと思いますね。これをまた神戸市が、ほかの他都市に、ほかの自治体に行かなくても、神戸市の中でバカロレア教育を受けれるというようなことになりましたら、それはそれでまた近隣の方々が、神戸市を目指して流入していただくということも考えられるんですね。しかも、これ非常に予算もかかるでしょうけれども、最初の取組に関しては、そんなに大きくはかからないこともあります上に、認定されるまでには3年ほどはかかるようです。なので、取組としては、もう始めていただいて、やはりどの学校が一番最適なのか、またその人口が減っている学校かもしれません、周りに住宅があれば。便利なとこかもしれませんけれども、そのあたりの検討をもう始めていただきたいというふうに思います。やはり、神戸市は国際都市であることから、バカロレア教育というふうなことは、神戸のブランド向上にも資すると思っておりますので、今後もしっかりと教育に力を入れていただきたいというふうに思います。

KOBE◆KATSU要望

  教育委員会は、スポーツ、文化活動のみならず、趣味活動や交流活動、社会貢献活動など、多様な活動の中から、子供たちが主体的に選択できる仕組みであるとしております。しかしながら、選択できるという制度設計は、同時に、参加しない、あるいは参加できない生徒が一定数生じるという現実を伴うものであります。家庭の事情、移動距離や交通手段、費用負担、活動時間の制約などにより、制度上は選択可能であっても、実際には参加できない生徒が生まれる可能性は十分に想定されます。特に現在予定されているコベカツサポートは、KOBE◆KATSUに参加する生徒のみを対象としております。制度の趣旨は理解しておりますが、結果として参加できる生徒と参加できない生徒の間で体験機会や学びの機会に差が生じるのであれば、それは新たな教育格差を生むこととなります。教育委員会が掲げる主体的、対話的で深い学びや、個別最適な学びは、本来、全ての子供に保障されるべき理念であると思います。制度の導入そのものを目的化するのではなく、実際に子供たちの機会が広がっているのか、あるいは新たな格差を生んでいないのかを、データと実態に基づいて検証することが重要であります。

  また、4月から募集が始まると聞いておりますが、地域ごとの活動数の偏り、人気クラブへの集中、移動手段の問題など、実施後に様々な課題が顕在化する可能性は十分考えられます。我が会派としても、これまで代表質疑や分科会質疑において、こうした点を指摘したところではあります。教育委員会は、やりたいことに出会える可能性をKOBE◆KATSUによって広げる、校区の制限なく自由に活動を選択できると掲げている以上、その理念が実態として実現しているのかを継続的に検証する責任があり、参加率、地域偏在、移動手段、家庭の費用負担などの実態を定量的に把握し、検証結果を議会及び市民に明らかにするとともに、課題が確認された場合には、制度の柔軟な見直しを速やかに行うことを要望といたしまして、質疑を終わります。